MFAは、対象製品の製造工程における原材料や補助材料の使用量、副産物の発生量を定量的に把握し、ロスを見つけ出す手法です。
必要に応じて、使用するエネルギーの把握も行います。まずは、個別企業ごとに分析を行い、次に各社の生産工程のつながりに応じて、個別企業の分析結果をつなげて、サプライチェーンにおけるマテリアルフローを把握します。
加工型の製造においては、図表-1のように、製造工程の様々な段階で廃棄物、原材料のロスが発生します。加工における廃棄物というのは、次のようなものです。
- ・加工時の材料ロス(端材や切粉など)、不良品、不純物
- ・切り替え時の装置内に残った残渣
- ・補助材料(溶剤など揮発する材料、切り替え時に装置を洗浄する洗剤、触媒など)
- ・原材料、仕掛品、製品の在庫の中で、品質劣化などで使用できなくなり廃棄したもの
MFCAでは、製品になった材料を“正の製品”、製品にならなかった材料、すなわち廃棄物はすべて“負の製品”といいます。
MFCAでは、次のような考え方にもとづき、製品の製造コストの計算を行います。
- 正の製品コストと負の製品コストに分離、計算します。
- 正の製品コスト:次工程に受け渡されたもの(正の製品)に投入したコスト
- 負の製品コスト:廃棄物やリサイクルされたもの(負の製品)に投入したコスト
- 全工程を通したコスト計算を行います。
- 正の製品コストは、次工程では前工程コストとして新規投入コストに加え、投入コスト合計としてコスト計算を行います。
- すべての製造コストを4つに分類して、上記の計算を行います。
- マテリアルコスト(Material Cost、MCと省略して表すことがある):材料費、ただし製品になる直接材料だけでなく、洗浄剤・溶剤・触媒などの製品にならない間接材料も計算の対象
- システムコスト(System Cost、SCと省略して表すことがある):労務費、減価償却費、間接労務費などの加工費
- エネルギーコスト(Energy Cost、ECと省略して表すことがある):加工費の中の電力費、燃料費や用役費など
- 廃棄物処理費(Waste Treatment Cost、WTCと省略して表すことがある):排気、排液、廃棄物の所内における処理費用、外部へ処理委託する際の委託費用など
(以上、「マテリアルフローコスト会計手法導入ガイドVer.3(経済産業省産業技術環境局環境政策課環境調和産業推進室発行)」より抜粋)
MFCAは導入すれば省資源化やコストダウンなどの問題解決が図れるものではありません。
しかし、廃棄物を「負の製品コスト」として「見える化」することで、現状の問題に気づき、問題解決に目覚めるきっかけを作ります。
環境配慮設計(DfE)とは、製品の企画・初期設計段階から、製品のライフサイクル全般における環境影響を考慮して開発を行うことであり、省エネルギー、省資源・再資源化、エコマテリアル、有害化学物質削減など、非常に広い範囲を対象としています。
その手法としては、製品アセスメント、環境調和型品質機能展開(QFDE)、ライフサイクルアセスメント(LCA)などの様々な手法があり、目的、対象製品の種類、開発段階などに応じて用いられます。各手法については、それぞれ優れた解説書があるので、詳しくは事務局にお問い合わせください。
本事業では、次のような資源有効利用につながるDfEを支援します。
- ■使用済み製品のリサイクル・リユース容易性設計
例:解体容易性の向上、素材の統一、リサイクル可能な素材への変更
- ■製品の長寿命化設計
例:耐久性・信頼性、アップグレード性、修理・保守容易性の向上
- ■製品の減量化、その他
- 例:小型・軽量化、仕様の統一、歩留まり向上、エコマテリアル使用、消耗品削減、
リサイクル情報提供、グリーン調達